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朝鮮半島や中国からやってきた技術者によって開始された日本古来の陶磁器の産地は、
「日本六古窯(ろっこよう)」と呼ばれ、愛知県瀬戸市も日本六古窯の産地のひとつです。
古くから良質な陶土に恵まれ、陶器だけでなく磁器も生産されてきました。
いまも多くのメーカーや職人がその技術を受け継ぎ、
分業制をとりながら「せともの」を生み出しています。

そんな瀬戸市に拠点をおく「セラミック・ジャパン」。
前身は、和食器の産地問屋だったそう。しかし
「北欧の陶器にも負けないようなデザイン性の高い陶磁器を、瀬戸からつくっていこう」
と1973年に同社を立ち上げ、
現社長の大橋正之さんは、創業者であるお兄さんとともに、
二人三脚でブランドを確立していきました。
国内だけでなく海外でも高い評価を得て、
MoMA(ニューヨーク近代美術館)の永久収蔵品に選ばれているものもあるといいます。

セラミック・ジャパンの陶磁器は、
まず自社でデザイナーと商品を企画し、原型製作まで行います。
その後の型や素地、窯焼きなどは、複数の協力先に依頼し、完成するそうです。
「do-nabe」や「酒器だるま」のように、
美しさと機能性が計算されたデザインを実現できるのも、
瀬戸の職人の技術力とネットワークがあってこそ。
今後もこれまでにない陶磁器を瀬戸の地から発信していく同社に目が離せません。

「do-nabe」の製作現場