ゆったりとした時間と空間のなかで、極上スイーツを
北海道函館にあるフランス菓子店「ペシェ・ミニヨン」。
創業者の中澤誠一さんが、東京の東新橋で営んでいた同名の店舗が
その前身となっています。
「何ごとも一番になることを決めていた」という中澤さんは、
本当につくりたいお菓子と売れていくお菓子の違いに悩んだ末、
東新橋の店を従業員に譲って、パリに菓子修業へ。
そのとき「ゆったりとした空間と時間のなかで菓子をつくり、
できたてを食べてもらいたい」と決心して、生まれ故郷の函館に戻り、
1992年、函館の乃木町にペシェ・ミニヨンをオープンします。
当時の函館は、フランス菓子に対する認識がまだまだ浅く、
中澤さんの熱い思いとはうらはらに、サロンでひとり寂しく
お客さんを待ち続ける日もあったそうです。
しかし自らの信じるお菓子をつくり続けた結果、
徐々に人々がその魅力に気づき始め、いまでは誰もが認める人気店に。
中澤さん亡き後も、菓子づくりの揺るぎない精神は脈々と受け継がれています。
乃木町の店舗には、緑豊かなパティオのあるサロンが併設されており、
ケーキセットやランチを楽しむことができます。
またいつも賑わっている五稜郭地区にある「サロン・ド・テ ペシェ・ミニヨン」は、
ショッピングの合間などに友人たちとの語らいの場として愛用されています。
ちなみに店名の“ペシェ・ミニヨン”は、「小さな罪」「甘いもの好き」という意味。
これでもうおしまいと思っても「あとひとつだけ……」と
ついつい手が伸びてしまうような、魅惑的なスイーツがそろっています。