農園から生まれる、りんごのさまざまなおいしさ
「津軽富士」の呼び名でも知られる、青森県最高峰の岩木山。
そのふもとに広がるのが、りんごの日本一の生産量を誇り、
りんごが産業や観光などの身近な生活に根付いている“りんご王国”こと青森県弘前市。
年間の平均気温が10度前後という、りんご栽培に適した冷涼な気候に加え、
岩木山と八甲田山に挟まれた盆地特有の昼夜の大きな寒暖差があるため、
糖度の高いりんごが育ちます。
その弘前市に数多くあるりんご農園のひとつが、生食りんごの栽培・販売だけでなく、
シードルやアップルパイなどの加工商品の自社製造も行っているタムラファームです。
かつては青果会社でりんごジュースや、りんごを使った加工食品の
開発販売を手がけていたというタムラファーム園主の田村昌司さん。
この会社員時代の経験をきっかけに、自らの手でりんごの生産から
販売までを手がけたくなり、タムラファームをおこしたのだそう。
「より健康的でおいしいリンゴを皆様にお届けしたい」
をコンセプトに掲げるタムラファームでは、
魚粕や骨粉などでつくられた自家特製の有機質肥料でりんごを育て、
除草剤を使わずに草刈りを行うなど、土壌づくりから徹底。
そして消費者である私たちが一番おいしい状態のりんごを食べられるようにと、
生食のりんごは収穫時期や保管方法にも工夫をこらしているのだそう。
また旬以外の時期にもりんごのおいしさを味わってほしいとつくり始めたのが、
アップルパイやシードルといった加工商品。
りんごそのものの香りと味わいを楽しめるようにと、
添加物を極力使用せずにつくられたこれらの商品も評判が高く、
特にシードルは県内外の品評会でも賞を受賞するほどのおいしさで注目を集めています。
りんごのおいしさをさまざまなかたちで私たちに届けてくれる、
まるで“りんご王国”の大使のような存在のタムラファーム。
彼らが今後、どのような活躍で王国をさらに発展させていくのか注目です。