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「金沢百万石ビール」が誕生するきっかけとなったのは、
2015年に控えた北陸新幹線の開業。
石川県発の地ビールとして地元の人に親しまれるのはもちろん、
観光客にも飲んでもらえるような商品を目指し、
農林水産省の六次産業補助事業の認可を受けて
「わくわく手づくりファーム川北」が開発しました。

いまや地ビールは、百花繚乱の時代。
それなりのこだわりと個性がなければ、
日本各地にあまた存在する地ビールに太刀打ちできません。
そこでこだわったのが、本当の意味での“地ビール”。
昨今のビール業界では、原料に輸入ビール麦が一般的に使用されています。
それに対して、金沢百万石ビールは低農薬で自家栽培したビール麦を使用。
副原料のお米・コシヒカリも同様で、農業法人だからこそできることといえます。
これによって、地元産の低農薬で安心の材料でつくられる、
身体にやさしい本当の地ビールができあがりました。

味は、コシヒカリエール、ペールエール、ダークエールの3種類。
ここで「エール」についても簡単に説明しておきましょう。
ビールは醸造方法の違いによって、エールとラガーのふたつに大きく分けられます。
ちょっと専門的なことを言うと、エールが上面発酵、ラガーが下面発酵で、
使用する酵母の種類が異なります。
ラガーのほうが一般的によく耳にするのは、日本のビールの大半がラガーだから。
ビールの国として知られるドイツやチェコをはじめとする、
世界のビールの主流になっています。
一方でエールは、こちらも同じくビールの国である
イギリスやベルギーでおなじみのビール。
ラガーよりも歴史がうんと古く、人類が最初に口にしたビールといわれています。
同じビールでも、ラガーとエールとではまったくと言っていいほど別物なので、
まずはその違いを味わってみてください。

地ビールは個性を追求するせいか、一般的に濃厚で、やや癖の強いものが多く、
大手ビールメーカーの味に慣れている人にとっては、飲みにくいと感じることも。
その点、金沢百万石ビールは個性がありながら、飲みやすさにもこだわっているので、
地ビールに苦手意識がある人も、印象がきっと変わるはずです。